へき地医療とデーターベース

  • 医療データーベースを活用した世界に誇る研究

    • 日本が世界に誇る研究に、「久山町研究」というものがあります。
      福岡県糟屋郡久山町の住民を対象に行われた研究なので、このように呼ばれています。



      この町は、福岡県の博多から東へ10キロほど行ったところにあります。

      町の人口は8500人ほどですが、住民の年齢構成や職業が、日本の平均像だと言われています。
      この町で、九州大学が1961年から研究を開始しています。



      10年ごとに40歳以上の住民の集団を作って、データーベース化し、検査データーや生活習慣の変化を追跡しました。住民が死亡した時は、半数以上の住民が解剖までして正確な死因や既往症とのかかわりを調査して、医療データーベースとしてまとめています。


      一般的な自治体の健康診断受診率は20%ほどなのに対して、久山町の健康診断の受診率は、80%です。

      これらの膨大な医療データーをきちんと保存して研究したのですから、世界も驚いたでしょう。

      生活習慣病に関しては、信頼性が高いデーターを提供していると、医療界でも評判が高いのが、久山町研究です。

      このような研究は、膨大な量のデーターをデーターベース化することで可能になります。人工知能(AI)も、既に医療の政界でも使われています。
      例えば、白血病の治療の際に、遺伝子のタイプを調べて治療薬を選ぶことがあります。この作業は非常に複雑で専門家泣かせです。

      この作業をAIを用いて行う研究が始まっています。多くの医療データーをデータベース化してAIに手助けしてもらえば、医師の負担軽減になるでしょう。しかし、そのためには情報を統合する仕事が増えたり、個人情報保護の問題やプライバシーなどの越えなければならない難しい問題も抱えています。



      これらのことを考えると、久山町の住民の方々には頭が下がる思いです。

      世界に誇る研究だと言われる所以が、納得できることでしょう。


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